『停止距離』 = 『空走距離』 + 『制動距離』 なんです。


自転車のパーツの中で重要なパーツの一つ『ブレーキ』。危険回避や自転車を停止させるためには必要不可欠なパーツです。上位グレードになると『軽い力で確かな制動力を得られる』ため、他のパーツはそのままでも 『ブレーキ本体』 だけ上位グレードに交換される方も多いのではないでしょうか?

たしかにブレーキを買い変えることにより『制動力』を上げることは『自転車が安全に停止する』ためには大事な事です。しかし、ここでもう一つ注意していただきたい点があります。
それは…

『自転車が止まる距離(停止距離)』というものは、『ブレーキが効き始めてから自転車が停止するまでの距離(制動距離)』だけではなく、もう一つ『危険を感じてからブレーキをかけ、ブレーキが実際に効き始めるまでの間に自転車が走る距離(空走距離)』の二つで初めて『停止距離』となる事です。

車の事故等の話ではよく出る説明です。これは自転車にも当てはまります。
つまり、いくらブレーキを変更して『制動距離』を縮めても、残りの『空走距離』にも気をつけなければ『自転車が止まる距離(停止距離)』は伸びていく事もあるのです。

よくある『携帯電話とかけながらの運転』や『よそ見運転』等でも『空走距離』は伸びていきますが、自転車も車の運転と同じように『乗車距離』や『乗車時間』が伸びると集中力(特に一般道の場合はサイクリングロードとは違って、並走する車とのストレスによりサイクリングロードと比べて精神的な疲労度は高くなることが多いです。)が低下していきます。また、車の運転以上に(当たり前ですが)体力は消費され判断が鈍くなり、この 『空走距離』 の区間が伸びていってます。この事を自覚せずに乗車をし続けると、不意の事態が起きた時に『制動距離』はいままでと変わらなかったとしても、『空走距離が伸びてしまったため』(疲れていてブレーキをかけるのが遅れた等)トータルの『停止距離』は伸び、思わぬ『怪我』や『事故』につながるのです。
上記以外にも『残業疲れた…』とか『仕事がいっぱい!きー!!』とか『空走距離』が伸びる要素はたくさん考えられますが、『制動距離』だけではなく『空走距離』にも気をつけて『事故』や『怪我』ない自転車生活を過ごしていただけたらと思います。
ちなみに『空走距離』を伸ばさないために『携帯電話をかけながら自転車に乗らない』等は当たり前の事ですが、ロングライド系イベントや長距離サイクリング等に参加している際は、ちょっと長めの休憩(特に行程の後半部分)をとって、エネルギー補給やストレッチ等の気分転換をして、肉体的はもちろん精神的にも休憩を入れてあげるといいと思います。(自転車通勤でも帰る前にチョコなどを一口食べて、ストレッチしてから帰るといいかもしれません)





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