昨日はあと2回…と書きましたが。全行程2830km。52日間の旅も今日で完結です!『1/6の夢旅人2002』を頭に響かせながら…続きをどうぞ!
最終夜 ふたたび海へ~帰国!
今日は、アックイ テルメからさらに南下して、リグリア海へ出ました。
海は東海岸(アドリア海)以来なので、けっこう久しぶりです。
海に出るまでは山越えになると覚悟していたのですが、思ったほど登りはきつく
ありませんでした。
のどかな風景(写真)が続き、とても走りやすかったです。
山越えも終わり、海まではずっと下りっぱなしです。
そして、海に出た途端、今までの静けさとはうってかわって、町の喧騒に包まれ、その
あまりのギャップに驚きました。
交通量もかなり多く、走るのにかなり神経を使います。しばらく交通量の少ない道を
走っていたので、心の準備がすぐにはできません。
Genovaの西、Savonaという街の近くに出たのですが、このあたりは大きな港で、トラックが非常に多く、かなり怖いです。
港には、写真のような豪華客船も停泊していました。
車に注意しながらしばらく走ると、港のある地域は終わり、
今度は砂浜が現れ、フランスまで続く大リゾート地帯になります。
東海岸の方もかなり規模の大きなリゾートだと思いましたが、こちらは
はっきりいって桁が違います。まさに皆さんの想像する、イタリア、フランスの浜辺のリゾートです。いったい何キロぐらい続いているのか良く分かりません。
写真では分かりにくいかもしれませんが、延々と砂浜が続き、路上には、海水浴客の車が列をなしています。
今日の目的地、Finale Ligureに何とか到着し、早速ホテルを探したのですが、2軒連続で満室でした。
延々と連なる駐車車両を思い出し、また野宿かとちょっとあせりましたが、幸い2軒目のホテルの方に、空きのあるホテルを紹介していただくことができました。
それにしても、平日だというのにこの混雑ぶりはいったいどういうことなのかと不思議に思います。いくらバカンスシーズンだとはいえ、こんなに沢山の人が休みを取れるものなのでしょうか。よく分かりません。
都合の良いことに、紹介していただいたホテルは、バイカー(主にMTBが中心のようです)がよく利用する宿のようで、自転車専用のガレージ(写真)がありました。トレイルランのツアーなどもやっているようです。
ITALY BIKE HOTELSというサイトがあって、このホテルも登録されています。
かなり小さめですが、中庭にプールもあったので、こちらに来て初めて泳いでみました。暑い中を走った後なので、とても気持ちが良かったです。
夕食は、テイクアウトのもので簡単に済ませようと思ったのですが、まわりにあまり店がなかったので、開いていたトラットリアに入ってみました。
トラットリアで食事をするのは初めてです。
リストランテとの違いは・・・
よく分かりません。
海の幸を使ったニョッキなどを食べたのですが、さすがに海辺だけあってなかなかおいしかったです。
写真は、トラットリアの陽気な料理人(オーナー?)と一緒に。
最後にリモンチェッロ(レモンのリキュール)を一杯サービスしてくれました。
今日は、サンレモ音楽祭などで知られるサンレモまで走りました。
海岸は相変わらず続くビーチです。
写真は昼休みのときに撮ったものです(サンレモよりは東です)。
サンレモは、音楽祭が開かれるくらいなので、かなり大きな街かと思っていたのですが、
それほど大きいという感じはしませんでした。
写真は、カジノの建物です。
今日は走らず、サンレモを拠点に帰国の準備です。
自転車での走行は、残すところあと1日だけとなったのですが、帰国便の日程を前倒し
しなくてはなりません。
ホテルから航空会社のカウンターに電話してみたのですが、話し中で全然つながらず、
受付専用のコールセンターは、はじめの自動音声ガイダンスのイタリア語で挫折。
こうなったら空港のカウンターへ直接出向くのが一番ということになりました。
イタリアではまだ電車に乗っていなかったので、電車でフランスのニース(最終目的地です)まで、下見も兼ねて行ってみることにしました。
所要時間は1時間ほどなのですが、イタリア、モナコ、フランスと3ヶ国を走ることになるので、ちょっと得した気分です。
写真は、サンレモ駅の外観です。
サンレモは海の近くまで山が迫っているので、駅は山をくりぬいて作られています。
地下鉄ではありません。
電車の中はこんな感じです。
イタリア、フランス国境で乗換えが必要です(特急などの場合は不要です)。
写真は、イタリアから乗ってきた電車です。
乗り換えた電車には、二階建て車両があったので、乗ってみました。
このような景色が続きます。
国境を越え、フランスの駅で乗ってきた人達は、当然のことながらフランス語をしゃべります。電車の中は一瞬でフランス一色。顔つきもイタリア人とは明らかに違います。
あまりの変化の早さについてゆけません。
国をまたぐ電車ならではのことで、とても面白いです。
ニース駅に到着し、ここからは直通バスで空港へ向かいます。
所要時間は20分ほどです。
すんなり到着するかと思ったのですが、降りる時になって、空港にはターミナル1とターミナル2があることが判明。国内線、国際線という区分ではないようで、どちらで降りたらよいのかよく分かりません。
とりあえずターミナル1で降りて、インフォメーションカウンターで尋ねると、航空会社によって分かれているとのこと。
我々が乗るのはアリタリア航空で、ターミナル2だったので、改めてそちらへ向かいます。
アリタリアのカウンターを見つけて、帰国便の変更手続きをします。
幸い空きがあり、希望通りの変更ができました。
それにしても、今日下見をしておいてよかったとつくづく思いました。
帰国当日に、大きな荷物を抱えてターミナル間を右往左往する羽目にならずにすみました。
写真は、ニース駅の外観です。
空港での用事を済ませ、再びニース駅へ戻ります。
そして、駅前のバスターミナルにできるだけ近いホテルを選んで予約を入れました。
これでニースでの用事も終わったので、電車でサンレモまで帰ります。
あと、残るはお土産の購入だけですが、サンレモにはあまり良いものがなかったので、乗換駅でもある、国境の町Ventimigliaで一度降りて探すことにしました。
古い町だとは聞いていたのですが、実際に降りてみると、活気があってとても感じの良い町でした。
なんとかお土産の調達も済み、サンレモの宿へ帰る頃にはすでに夕方でした。
なんだか走っている日よりも忙しい一日でした。
写真は、ニース駅のホームの様子です。
今日はいよいよ走行最終日です。
まずはフランスへ入り、途中モナコ公国を通って、再びフランスのニースを目指します。
写真はフランス国境の様子です。
検問はありません。
この旅行最後の7ヶ国目、モナコ公国へ突入です。
国境がうまくみつからず、いつの間にかモナコへ入っていました。
ただ素通りするのもなんなので、記念にお昼ご飯を食べました。
写真をもう一枚。
出る時は国境をみつけられました。
昨日は電車で訪れたニースへ、今度は自転車で改めて入ります。
写真は、ニースの街角の様子です。
とてもきれいで雰囲気の良い街です。
今回の旅行のゴール地点、ニース駅へ無事辿り着きました!
明日27日の飛行機で帰国予定です。
6月28日、全てのの旅程を終えて、無事に帰国することができました。
総走行距離2,830km、52日間の旅行でした。
途中、小さなものから大きなものまでいろいろとトラブルもありましたが、こうして無事に帰国できたのは、あしびなさんをはじめとして、ひとえに沢山の方のサポートのおかげだと思います。
本当にありがとうございました。
2ヶ月近く走ってみて、イタリアという国の良い所(素晴らしい文化遺産やおいしいジェラートなどなど)もそうでないところ(隣国との格差など)もいろいろと垣間見ることができた気がします。
自転車という手段を選んだことで苦労もありましたが、それを補って余りあるほど、得られたものも多かった旅でした。
最後に、期間中このサイトをご覧いただいていた皆さん、長い間お付き合いいただきどうもありがとうございました。
Grazie mille !
Arrivederci !
母よりのご挨拶
頭より体の方が先に反応してしまう、まったくアバウトな母親と、石橋をたたいて尚、まだ他に方法があるのでは・・・と考えているような息子との52日間の旅でした。
パンク3回、スポーク折れ2回、クイックレリーズレバー破損等、自転車トラブルはすべて私!(テクニックの相違?)自転車の奥深さも知りました。
強烈な太陽とともに、お世話になった方々のお顔が浮かびます(サイクルジャージに身を包んだイタリアのサイクリストのおじ様方もステキでした!)。感謝、感謝の思いでいっぱいです。
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以上で『W氏の自転車旅行記 総集編』 完結です。過去記事を写しているとはいえ改めて読み直すと旅行記もそうなのですがオープン当初のころを思い出しました。 お店をあけて8年目くらいになりますが、とりあえずあと2年の創業10年くらいまではがんばりたいと思います。w
そういえばW氏、20代でアメリカ大陸をツーリング。30代ヨーロッパ大陸をツーリング。なのでお仕事の立場上無理だとは思いますが…40代はアフリカ大陸…はさすがに厳しいと思いますので『アジア』か『オーストラリア』あたりのツーリング日記を勝手に期待しています。w