ホイールを外した時は気をつけましょう。(過去記事より)



気温もあがりいよいよ自転車が楽しい季節の到来!と言う感じですね。これからの季節『輪行』をされる方も増えていくと思います。その際に下記のような『クイックリリースレバーのツルマキバネ』の取付ミスをすると『変速』や『ブレーキ』が動作不良がおこり乗車できない状態になったりします。(『輪行』だけでなく『車体清掃』や『メンテナンス』の際におきる事あります。)
クイックリリースレバーを車輪から取り外さなければ起こらない話なのですが、そうは言っても慣れていないうちは思わずクイックリリースレバーを外してしまったりしてしまうこともあります。『車輪を付け外ししてから調子が悪くなった』と言う方は下記のような状態になっていないか1度確認してみてください。
下:バネの向きを間違って取付しまったクイックリリースレバー

下:間違ったバネの向きの拡大写真。外側に向かってバネが細くなっています。

下:正しいバネの抜きの拡大写真。 内側に向かって細くなります。
ではなぜ、フレームがホイールに対してまっすぐ取り付けられなくなるかについて説明したいと思います。
まず、『ハブ軸』ハブ軸が収まる『フレームエンド部』の写真で説明したいと思います。
下がハブ軸の写真です。軸の細くなっている個所がフレームのエンド部分に収まります。

こちらはフレームエンド部の写真。中央のくぼんでいるところにハブ軸が収まります。

次に『ツル巻きバネ』の向きが『正しく取り付けれている時」の写真『正しく取り付けれていない時」の写真を見比べてみましょう
特にハブ軸の部分に注目して見てください。まず、『ツル巻きバネ』が正しい向きに入っている状態の写真です。

次に『ツル巻きバネ』が正しい向きに入っていない状態の写真です。写真のようにハブ軸の上にバネが重なってしまい、ハブ軸に厚みが出てしまいます。このため、『ハブ軸』が 『フレームエンド部』のくぼみにちゃんと収まらず、車輪がフレームに対して正しく取り付けられないのです。(車輪が斜めにハマってしまう事例が多く見受けられます。)

上記のような事例もありますので『ツル巻きバネ』をクイックリリースレバーから一度『外した』もしくは『外れてしまった』 際は『バネの向き』を確認してホイールの取付をしていただければと思います。

初心者の方におススメのメンテナンス記事のまとめページはこちら




チェーンカッター!!!


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ここ数週間のうちに何故かチェーンを交換・修理するための工具『チェーンカッター』の話題や出番が続く事があったので今回はチェーンカッターを使用したチェーンの修理方法を載せたいと思います。まず、チェーンカッターですが今回は普段私のサドルバックやツールカンに入っているモノを使用します。(時々忘れたりましたが…w)P3010215
TOPEAK LINK11 ¥2,614(税込)
コンパクト収納で使い勝手も良く、お値段もお手頃な携帯チェーンカッターです。個人的にかなりおススメです。(とは言え…そんなに売れるものでもないのでお取り寄せ対応だったりします…(^_^;))
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チェーンフックも付属されていますし、カンパチェーンの『カシメ』にも対応しております。もちろん11速対応!
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ちなみに携帯工具に付属されているチェーンツールはコンパクトになるので携帯するには便利なのですがやはり『チェーンカッター』単体の工具の方が使いやすいです。また、携帯工具付属の場合、11速に対応していない場合もあるのでお持ちの方は確認しておくといいでしょう。
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チェーンが切れる場合こんな感じでねじ切れる事が多いのですが、このねじ切れた箇所の近くの部分も『変形』が生じている場合があるため『切れた箇所からだいたい左右1コマ分』の箇所でチェーンをカットします。『1コマ分』とはP3010241 _2ー
写真のように『内側の穴が3つ』で『1コマ』と覚えておくと解り易い?かもしれません。ちなみに『チェーンをカット(切る)』という作業は『紙やゴム等を刃物でカット(切る)』と言う作業とは違い、こちらの写真だと真ん中の穴にある『接続ピンを押し出し、チェーンを分割する』作業を行います。P3010229 P3010228
まず、『チェーンの切る個所』をチェーンカッターに設置します。設置したのち、写真右側のハンドルが付いている『ネジ部分』をねじ込んでいきます。P3010230
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すると、上記の写真のようにチェーンの『接続ピン』が反対側に押し出されてきます。P3010234
右のハンドルが動かなくなるまで押しこむと、『接続ピン』は完全にチェーンから押し出されます。
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ピンを抜いた状態でチェーンを軽く引っ張るとこのようにチェーンを切る(分割)する事ができました。
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『コネクトピン』を使用して修理する方法もありますが、今回は簡単な『ミッシングリンク』を使用します。ちなみにミッシングリンクは11速、10速、9速、6,7,8速とすべて種類が違うので、自分の使っている変速段数に合ったミッシングリングを用意しておきましょう。
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ミッシングリンクを使ってチェーンを繋げる場合、ミッシングリンクが『チェーン外側のプレート』になるため、必ずチェーンの両端が写真のようにチェーンリンク部内側になるようにカットしてください。
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この状態だとミッシングリンクは使用できません。P3010240
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ミッシングリンク(写真はROTORのリンクです)を写真のように取り付けて…P3010246P3010248
ミッシングリンクの『リンク部』を合わせ左右に力をかけるとリンク部が噛み合い、固定されます。手で固定ができない場合は、後輪を地面に付けた状態でペダルを踏みこむと固定しやすいです。
とは言え、写真だとなかなか伝えにくいので、もう少し暖かくなったら今度、初心者向け朝サイクリングで『野外チェーン交換・修理教室』も行いたいと思います。
こちらが実際に使ったチェーンカッター。

数回ですがリユース可能な11速ミッシングリンク




やっぱり駄目みたいですね…

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何がと言うと、ブリジストンの人気の三人乗り自転車の『HYDEEY.2』のタイヤ…この車種でお持ちいただいたパンク修理はほとんどの割合でタイヤサイド部の痛みによるパンクです。(根本的な原因は『空気圧不足』による『タイヤの規定以上の変形』が原因のようなんですが…)このMTBぽいタイヤのタイヤ自体は特に普通なのでしょうか用途にまったくあっていないのでしょうね。(ルックス重視かと思われます。)他の三人乗り自転車はちゃんとサイド部が強いタイヤを使用して『タイヤの規定以上の変形』の対策はある程度とられているいるのですからどうにかならないもんですかね…と、グーグル先生に聞いてみたら他の自転車屋さんでも同じような記事を書いて方がちらほら…やはり、根本的な解決策はタイヤ交換になってしまうようです。もちろん、タイヤを交換しても、そもそもの原因である『空気圧不足』を解決するためにこまめな空気補充(できれば一週間に一回)を心がけてください









チューブレスタイヤなどにシーラント剤を入れるのに便利です。

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以前、お客様との会話で
『シーラント剤を付属のインジェクターで入れようとしても全然入らず、挙句挿入口から拭き出るし…大変
『えっ、ぼくインジェクター使ってないですよ~XX使ってますよ』
『え~言ってくださいよ~
と怒られたのでやり方を載せたいと思います。
バルブコアが取れるタイプの仏式バルブが前提条件なのですが、
① 先にタイヤをリムにはめてしまいます。
② バルブコアを取り外します。(バルブコアの外し方はこちらの記事を参考ください)
③ 上記の写真のような『プラスチック製シリンジ』(プランジャー(押しこむ棒)もゴムキャップが付いていないフルプラスチックがおススメです。)をバルブコアを抜いた口に差し込んであとはシーラント剤を注ぐだけです。(30mlサイズくらいがちょうどいい大きさみたいです)
④ あとは待ってれば自然にチューブ内に流れていきますし、時間短縮のためシーラント剤を押し込む場合はバルブ口を真下ではなくやや斜め横の位置に変えて押しこむとシリンジをバルブ口から抜く時にシーラント剤が逆流しにくいです。
私も昔は『インジェクター』使っていましたがこちらの方が手や周りを汚す確率がかなり減ります。また、シーラント剤を入れた後にチューブレスタイヤのビートがなかなか上がらない場合、上記のバルブコアの外し方の記事を参考にしていただければと思います。









輪行袋で飛行機輪行

今日は… 予報と言う事もあり来店が…
と言うことで今週末の『ツールド沖縄』へ向け梱包作業をしています。いつもは西濃運輸で配送してしまうのですが、今回は三連休も自転車に乗りたいため(悪あがき…)当日、飛行機で持っていき、向こうで借りるレンタカーは通常のセダンタイプのためなるべく荷物を減らすべく『段ボール』ではなく『輪行袋』で向かう事にしました。

まずは使用している『変速システム』が『電動』のため輸送中に変速スイッチに何かが触れて誤作動を起こさないように変速レバー側のケーブルを下の写真のように取り外します。

この他、バッテリーを抜いておくと言う方法もあります。飛行機会社によっては取り外したバッテリーに最初に付属されている『端子キャップ』を装着しておかないといけないと言う話も聞いた事があるのりますが、実際のところは不明です… とりあえず、私の場合はケーブルを外す方法で今回は行く事にしました。

リアディレーラーも外すためケーブルを取り外しておきます。


外したリアディレーラーですが私の場合はウェスにくるんでフレームにくくりつけてしまいます。


今回使用する輪行袋は『MARUTO ツアーバックスマート』 と言う商品で前後輪を外してハンドルとサドルで自立させてるタイプです。

こんな感じで付属のS字フックと大きめな輪ゴムで本体と前後ホイールを固定します。三か所止めると簡単な割には確実に固定してくれます。


念のため『リアエンド金具』も取付ます。この時、チェーンをエンド金具に引っかけておくとチェーンがバタつきにくくなります。


さらに念のため『エンド金具』のスペアも持っていきます。


そして、最後に外側からプチプチと段ボールで補強して完成です。あとは本当に何かあったら現地で考えます。まあ、国内線でANAさんなので大丈夫でしょ
レース当日の天気予報が微妙な雰囲気ですがとりあえず『DNS』ではなくスタート地点に立つよう頑張りたいと思います。あとは持っていくもの準備しなきゃ…









もう『いいくにつろう』ではないらしい。

私が小学校の教科書とかで習っていた事ってけっこう修正されている事があるのは知っていたのですが…
まさかタイヤのはめ方の『スタンダート』も変わっていたとは…

私が一番最初に習ったタイヤのはめ方は写真のように『バルブ部分』のチューブがタイヤに挟まれやすいと言うことで『バルブ側』からはめていくと言うやり方だったのですが…どうも最近では


このように『バルブの反対側』からはめていくようですね…たしかにこちらの方がはめやすくチューブが噛みこむ率は少ないような気がします…と言うか調べてみたら『パナレーサー』の説明書は反バルブ側からはめると書いてありました。
と言うことで、バルブ側からはめていた方は試し見てください。歴史とか科学とかと違ってどちらが正解と言うものではないのですがおそらくこちらの方法の方が失敗する確率が少ないと思われます。
しかし、いつからこの方法が定説になったんだ????









スプロケット洗浄

やっと晴れ間が見えましたが、水、木あたりはまたマークですね…自転車に乗れないしメンテナンスでもしようかな…と言う方も多いのではないでしょうか。そこで普通なら『チェーン洗浄』ですがなぜか『スプロケケット洗浄』のやり方を書いてみたいと思います。(ネタ用の素材写真があっただけなんですけどね…

まず、スプロケット抜き工具を使ってホイールからスプロケットを取り外します。ホイールに取り付けたままできないこともありませんが、きれいに掃除するには工具を使って取り外すのがおススメ!
外した状態が上記の写真です。この時、金属トレーやプラスチックトレーの上に置くと作業がしやすいです。次にこちら

『WOKO’S チェーンクリーナー』を拭きかけます。こちらの商品は非乾燥タイプなので速乾タイプのパーツクリーナーと違って少ない量で洗うことができます。
ちなみにお店で作業する際は同じWOKO’Sさんの『フィルタークリーナー』を使用していま。『フィルタークリーナー』の方が汚れ落ちはいいのですが、『石油系のニオイ』がかなりきついため家庭で作業するにはなかなかハードルが高そうなので、比較的ニオイのきつくない『チェーンクリーナー』の方でご紹介しています。また、『チェーンクリーナー』は水溶性で環境へのダメージが低く、防錆剤が入っているのもウリです。

あとは付属のブラシでゴシゴシします。

その後、ウェスでさらに拭き!拭き!この際に『汚れ』がこびり付いている場合はコンプレッサーで吹き飛ばすかさらにチェーンクリーナーを吹きかけてこすり落とします。

スプロケの隙間はこんな感じでタオルの外側の硬い部分でゴシゴシするとキレイになります。
雨で外に乗りに行けない休日はこんな感じでスプロケット掃除をしてはいかかでしょうか?また、チェーン、クランク、リアディレーラーと同時に行うと洗っていない箇所からの汚れが付着する事がないので一番おススメです。









チューブレスタイヤのビートが上がらない時の悪あがき…



チューブレスタイヤのビートってモノによってはなかなか上がりませんよね…お店でも『ビートワックス』を塗ってもコンプレッサーを使っても全く上がってくれない事があります。そんな時に100%とは言わないまでも多少は上がりやすくなる方法がこちらの方法です。
まず、バルブコアが抜けるタイプでないと使えない方法なのですが(このためシマノにはこの方法は使えません。
まず、タイヤをはめたあと「EASYFIT」や「石鹸水」を塗り(ブレーキ面付着した際はかなならず水で洗いましょう!)、チューブレスタイヤのビート部をリムの中心にちゃんとはめます。その後、『バルブコア』をとります。

この時に使う工具はパナレーサーから出ている『バルブコアツール』やビットリアの延長バルブを買うと付いてくる工具を使います。作業としてはコアの先を緩めるだけで取れます。どうしようもない時はラジオペンチでも外せるとは思いますがあまりおススメしません。
そして、コアを抜いたバルブがこちら

あとは米式用または米式の口金のポンプで頑張ってポンピングしてください。ただ、それだけです…この時、『MTB専用のハイボリュームタイプのフロアポンプ』を使用すると上がる確率は上がります。
この方法、コアを抜くことによって1回のポンピングでタイヤ内に入る空気の量や圧がバルブコアがある状態で入れるよりも増えるため、通常の状態で入れるよりはビートが上がりやすくなるようです。と言っても、空気を抜けなくするためのバルブコアがないため、ポンプの口金を抜くと空気は抜けてしまいますが1度上がったビートは上がりやすくなる傾向があるので、その後、バルブコアを装着して空気を入れると通常よりもビートが上がりやすくなります。
と言っても、タイトルに書いたとおり『悪あがき』なので上がらない時は全然上がらないのですけどんね…
まあ、コンプレッサーを使った方が早いのは間違いないのですが、レース会場等でフロアポンプしかないけどチューブレスタイヤを装着しなければ…と言う時にこの方法を試してみていただければと思います。また、シマノ系のコアが抜けないタイプの場合でもやはりハイボリュームタイプのポンプを使った方が確率はあがりますよ。
また、2018年現在ではこちらのような商品ができ、記事をかいた当時に比べるとチューブレスタイヤの装着作業はかなり楽になりました。

GIANTの方がお手頃価格ですが他社でもあります。